『組曲』では布帛、カットソー、ニット、服飾雑貨とチームがある。布帛の担当になり、入社後しばらくはアシスタント期間が続いたが、これがいかに重要だったか、後に改めて気づいた。「そのときにしか学べないことがあるんです。しかも、教える立場になって初めて、こういうことだったのか、と認識を深めたものも」。11月の春夏物、5月の秋冬物の展示会のための準備を早いものでは一年前から推し進める一方、スポット企画と呼ばれる通常より速いサイクルで作られる商品も作る。「様々なモノからインスピレーションを得るようにしています。街を散策したり、店舗を視察したり、生地を物色しに行ったり。ファッションに関係ないですが、ライブにもよく行きます(笑)」。お手本になるようなデザイナーの先輩たちがたくさんいることも、大きな刺激になる。「今も第一線で活躍されている大先輩もいらっしゃいます。そういう方の背中を見ているだけでも勉強になります」。パタンナーとのコミュニケーションも楽しい。想像以上のものが仕上がってくることも多い。「会社全体として、温かい雰囲気があるんです。当該ブランドデザイナーの仲間、そして、別の職種の方もそうですが、いい人が多い。優しいんですよね」。気さくにいろんなことを教えてもらえた。「意表をついたものばかりではないけれど、いいブランドだね、と言っていただける。そんな洋服づくりを目指したいと思っています」。
