recruit

CROSS TALKクロスインタビュー

いいモノづくりはいいチームづくりから始まる

お互いに2004年からJOSEPH HOMMEのブランド担当となった。現在では、共にチーフを務めるデザイナーの吉屋とパタンナーの南。両輪としてブランドを作ってきた2人に、モノ作りへの想いとチーム作りについて聞いてみた。

Cross talk 01

チーフデザイナー・チーフパタンナーの役割と関係について

吉屋:
現在、JOSEPH HOMMEには5人のデザイナーと5人のパタンナーがいます。我々は、チームをまとめブランドすべてを監修する立場にあるので、責任あるポジションではあります。
南:
デザイナーとパタンナーの役割の違いは明確で、デザイナーは「発想者」。0から1を生み出すのが仕事です。パタンナーは「設計者」。1を膨らませて製品にするのが仕事です。2つが揃わないともの作りはできないので、まさに両輪と言える関係です。
吉屋:
両輪と同じ意味ですが、僕らの関係を表すなら「夫婦」ですね。(笑)
デザイナーは例えるなら料理人です。実際の制作過程では、パターンを引くのはパタンナー、縫製するのは工場の工員、販売はファッションスタイリストになるので、デザイナーは何もできないんですが、料理人がレシピを考える作業とよく似ていると感じています。最高の料理をお客様に届けたいから、そのためにはこの食材を使って、この調理方法で調理するのが1番美味しくなるんじゃないかと考えるように、この生地を使って、このようなパターンを引いてもらうのが1番良いものができるのではないかと考えていきます。
南:
パタンナーは、そのデザイナーが考えたレシピを表現し、尚且つ、お客様が共感できるカタチに作り上げるのが仕事です。昔は、誰にもできないようなカタチを生み出すという感覚でいたのですが、ある時期からそれは自己満足だと気付きました。
吉屋:
その感覚はすごくよくわかる。世の中のお客様に共感していただかないと意味がありません。あまりにも最先端すぎるデザインでも良くないし、大衆的すぎても良くない。このマジョリティとマイノリティのバランスを取ることを僕らのチームでは、“またぐ”と言います。マジョリティとマイノリティをまたぐ存在というのがファッションビジネスをやるうえでの、我々クリエイターの役割だと思います。

Cross talk 02

JOSEPH HOMMEというブランドづくり

吉屋:
ライセンスブランドなので、本国のロンドンがもつJOSEPH HOMMEの持つテイストを守りながら日本のマーケットにフィットさせていくことが大事です。
南:
テイストを守りながら、日本人体系に合うフィッティングに変えていくという感じですね。先ほども言ったように共感を生むことが大事です。
吉屋:
モノづくりという観点からいくと、青臭く聞こえるかもしれませんが、最後には信頼関係や、チームの一体感など、アナログなところがすごく大切です。それがなければ、クリエーションはできません。なぜならば、この業は誰一人として1人で全てを完結できる人がいないからです。自分がやりたいことをやるには、自分が信頼されないとできないし、人を尊敬しないとできないし、その中で1つのファミリーにならない限り自分の想像を超えるものは生み出せません。最終的には「人」なんです。
僕らのチームは、社内だけでなく生地屋、縫製工場など関わる人たちが全員ファミリーに入っています。これがチームは特色であり、素晴らしいところだなと思っています。だから、JOSEPH HOMMEのブランドチームは、皆、全然辞めない!笑。チームをつくりあげることこそが、ブランドづくりの要かもしれません。

Cross talk 03

チームづくり・今後の課題について

吉屋:
チームづくりのベースは、“楽しむ”ことです。後は、誠実であることや、専門性を日々磨き続けること。どれも基本的なことですが楽しくないと向上心を持ち続け継続することができないと考えています。チームメンバー全員に感じてもらうことが重要だと思っているので、1年目から責任ある仕事を任せています。任されることが喜びになりますし、責任が人を成長させるので、それは早い方がいいというのがチームの考え方です。
南:
自分でできることを200%やったとしても、ただ2倍になるだけ。チーム全員が少しずつ力を向上させたら、それは掛け算になって何倍もの力を発揮することになります。
吉屋:
我々チーフがしっかりしていないと、そのチームはうまく回っていかないし、逆にしっかりしていれば苦難を乗り越えることも可能だと思っています。
南:
このような話をしていると、「チームづくりのために何か特別なことをしたり、ぶつかり合ったりするんですか?」と聞かれることもありますが、そもそも、ぶつかるって何?という感覚ですね。もし何か言われたとしても、まず、自分にぶつける。まず、自分と向き合う。自分が改善できるところを探してやってみる。というのをお互いに繰り返すので、あまり、ぶつかるということはないです。
吉屋:
日頃から、目指していることや考えていることが近いんでしょうね。見ているゴールが一緒だから、全然ちがうじゃーん!ということがないので、ぶつかりようがありません。「こっちの道の方が近道かもしれませんよ」という意見がでれば、「そうだね、そうかもね」と素直に受け入れることができます。
南:
たぶん、チーム全員がその商品をどのような感じでつくるかという着地が見えているから、迷いがないんですよね。僕らのチームは、打ち合わせも会議も超早いですよ。(笑)
吉屋:
今後の課題でいくと、基本ブランドで組織が縦割りになっています。そのため、僕らが考えているチーム理念は、僕らの中でしか浸透していません。もし、今のチームづくりが素晴らしいことならば横にも展開していきたいと考えています。せっかく大きな組織、多くの人がいるのに、すでにある成功事例や最良の方法を学ぶ機会が少ないのはもったいないと感じています。
南:
共に成長していくために、僕自身がもっと色々な人を育てたいし、自分の枠を広げていきたいという想いもあります。僕が仕事を続けている理由は、パタンナーとは追究すればするほど奥が深い職業であるということと、“人”。このチームで働けることが何より楽しいからです。この2つの楽しみをオンワード樫山にいる全メンバーに感じて欲しいと思います。そのためには、やはり情報の共有化や横とのつながりが重要になると思います。
技術課という課全体で話すこともありますが、その中でも、やはりブランド毎でしか話す機会がないので、何か1つ目的をもって、ブランドを超えて話す機会があればいいなと思います。
吉屋:
今、少しずつですが横とのつながりをつくるようなプロジェクトを動かしています。オンワード樫山に入社してくる人たちは優秀で才能ある人ばかりです。もし、その中で壁を感じたり、できないと思うことがあったら、それは思い込みです。まずは、必ず自分はできると信じて欲しい。そして、その壁や蓋をしているものを解き放つのが我々ベテランの役目だと思っています。
我々ぐらいのキャリアになると、“オンワード樫山をよくするためには”と考えて、行動していくのも役目かなと思います。人財が未来ですからね。

(掲載の内容は撮影当時の情報に基づいております。)

PAGE
TOP